作成又は改訂年月   ** 2018年10月改訂 (第6版)
* 2014年5月改訂

日本標準商品分類番号
87629
深在性真菌症治療剤
アンコチル錠500mg
アンコチル錠500mg
販売名コード 
6290001F1050
承認番号 21800AMX10534
商標名 ANCOTIL
薬価基準収載年月  2006年12月 
販売開始年月  2006年12月 
貯法・使用期限等 
貯法  遮光、室温保存
吸湿注意
使用期限  包装箱に表示。
使用期限を過ぎた製品は使用しないこと。
規制区分 
劇薬 
処方箋医薬品  注意−医師等の処方箋により使用すること
【組成】
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有効成分  1錠中、日局フルシトシン500mg
添加物  クロスカルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウム
【性状】
 
剤形  素錠
色  白色
外形・大きさ等 
直径:約10.1mm
厚さ:約6.0mm
質量:約550mg
識別コード  KW027

一般的名称
 
フルシトシン
【警告】
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テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤との併用により、重篤な血液障害等の副作用が発現するおそれがあるので、併用を行わないこと。(「相互作用」の項参照)

【禁忌】Topに戻る
(次の患者には投与しないこと)
 
1.
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
3.
テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤投与中の患者及び投与中止後7日以内の患者(「相互作用」の項参照)

【効能又は効果】Topに戻る
 
有効菌種  クリプトコックス、カンジダ、アスペルギルス、ヒアロホーラ、ホンセカエア
適応症  真菌血症、真菌性髄膜炎、真菌性呼吸器感染症、黒色真菌症、尿路真菌症、消化管真菌症
用法及び用量
 
真菌血症、真菌性髄膜炎、真菌性呼吸器感染症、黒色真菌症には通常フルシトシンとして1日100〜200mg/kgを4回に分割経口投与する。
尿路真菌症、消化管真菌症には通常フルシトシンとして1日50〜100mg/kgを4回に分割経口投与する。
なお、患者の症状に応じて適宜増減する。
【使用上の注意】Topに戻る
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
 
1.
血液障害のある患者又は既往に血液障害を起こした患者〔重篤な血液障害があらわれることがある。〕
2.
腎障害のある患者〔腎排泄の障害により本剤が蓄積するので、用量並びに投与間隔に留意して使用すること。〕(【薬物動態】の項参照)
3.
肝障害のある患者〔重篤な肝障害があらわれるおそれがある。〕
4.
薬物過敏症の既往歴のある患者
重要な基本的注意
 
1.
腎障害のある患者に投与する場合は、投与前にクレアチニン・クリアランス試験を行い、投与量に十分注意すること。(【薬物動態】の項参照)
2.
本剤の投与に際しては血液検査、腎機能・肝機能検査等を定期的に行うこと。
3.
テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤投与中止後、本剤の投与を行う場合は、少なくとも7日以上の間隔をあけること。(「相互作用」の項参照)
相互作用
〔併用禁忌〕
(併用しないこと)
薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤(ティーエスワン) 早期に重篤な血液障害や下痢、口内炎等の消化管障害等が発現するおそれがあるので、テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤投与中及び投与中止後少なくとも7日以内は本剤を投与しないこと。 ギメラシルがフルオロウラシルの異化代謝を阻害し、血中フルオロウラシル濃度が著しく上昇する。
〔併用注意〕
(併用に注意すること)
薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
骨髄抑制を起こすおそれのある薬剤(抗悪性腫瘍剤等)
放射線照射
血液障害等の副作用が増強するおそれがある。 骨髄抑制作用を増強するためと考えられている。
アムホテリシンB 本剤の毒性(骨髄抑制作用)が増強されるおそれがある。 アムホテリシンBによるフルシトシンの細胞内取り込み促進や腎排泄障害作用により、本剤の毒性が増強される可能性がある。
*トリフルリジン・チピラシル塩酸塩配合剤 *重篤な骨髄抑制等の副作用が発現するおそれがある。 *本剤との併用により、トリフルリジンのDNA取り込みが増加する可能性がある。
チピラシル塩酸塩がチミジンホスホリラーゼを阻害することにより、本剤の代謝に影響を及ぼす可能性がある。
副作用
副作用等発現状況の概要
 
承認時までの調査及び承認時以降の調査440例において、副作用は94例(21.4%)に認められた。主な副作用は食欲不振29件(6.6%)、嘔気25件(5.7%)、発疹13件(3.0%)、下痢12件(2.7%)、AST(GOT)上昇12件(2.7%)、ALT(GPT)上昇12件(2.7%)等であった。(効能追加承認時)
重大な副作用
 
以下のような副作用が報告されているので、異常が認められた場合には投与を中止するなどの適切な処置を行うこと。
1.
汎血球減少、無顆粒球症  ((頻度不明))
2.
腎不全  ((頻度不明))
その他の副作用
 
血液注1)  ((1〜5%未満)) 白血球減少
血液注1)  ((1%未満)) 貧血、顆粒球減少、血小板減少
腎臓注2)  ((5%以上又は頻度不明)) クレアチニン上昇、腎障害
腎臓注2)  ((1%未満)) BUN上昇
肝臓  ((1〜5%未満)) AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇
肝臓  ((1%未満)) Al-P上昇
消化器  ((5%以上又は頻度不明)) 食欲不振、嘔気
消化器  ((1〜5%未満)) 胃部不快感、下痢
消化器  ((1%未満)) 嘔吐、腹痛
神経系  ((1%未満)) 頭痛、しびれ感、視力低下、幻覚、難聴、傾眠、不随意運動、痙攣
過敏症注1)  ((1〜5%未満)) 発疹
過敏症注1)  ((1%未満)) 光線過敏症
その他  ((1〜5%未満)) 血清カリウム低下
その他  ((1%未満)) 血清カルシウム、血清リンの低下
その他の副作用の注意
 
以上のような副作用があらわれた場合には、減量、休薬等の適切な処置を行うこと。(頻度不明は※)
注1)観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止すること。
注2)定期的にBUN、クレアチニン・クリアランス、尿検査等を実施することが望ましい。
高齢者への投与
 
本剤は、主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多いため高い血中濃度が持続するおそれがあるので、用量並びに投与間隔に留意するなど注意すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
 
1.
動物実験で催奇形作用が報告されているので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。〔ラットで外形、骨格異常(40mg/kg/日以上)が、マウスで外形異常(400mg/kg/日)が報告されている。〕
2.
授乳婦に投与する場合は、授乳を避けさせること。〔安全性が確立していない。〕
小児等への投与
 
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。
臨床検査結果に及ぼす影響
 
酵素法によるクレアチニン値の測定ではみかけ上の高値を呈することがあるので注意すること。
適用上の注意
 
薬剤交付時  PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)
その他の注意
 
フルオロウラシルの異化代謝酵素であるジヒドロピリミジンデヒドロゲナーゼ(DPD)欠損等の患者がごくまれに存在し、このような患者に他のフッ化ピリミジン系薬剤を投与した場合、投与初期に重篤な副作用(口内炎、下痢、血液障害、神経障害等)が発現したとの報告がある。
【薬物動態】Topに戻る
 
1.
血中濃度・排泄 
〈日本人における成績〉1)  健康成人男子12例にフルシトシン1.5g(アンコチル錠500mg3錠)を単回経口投与したときの血漿中濃度及び各種パラメータは以下のとおりであった。
尿中濃度は、投与後速やかに上昇し、投与後24時間までに約90%が尿中に排泄された。
2.
髄液内濃度(分布)2)  黒色真菌症患者にフルシトシン200mg/kg/日を3日間連続経口投与したとき、血清中及び髄液内濃度の最高値はそれぞれ52μg/mL、40μg/mLであり、血中から髄液への移行率はおよそ80%であった。
3.
喀痰中濃度(分布)3)  肺アスペルギローム患者にフルシトシン5g(アンコチル錠500mg10錠)を単回経口投与したとき、血清及び喀痰中濃度は、投与3時間後にはそれぞれ113μg/mL、16.5μg/mLであり、投与6時間後にはそれぞれ68μg/mL、26μg/mLであった。
〈外国人における成績(参考)〉 
1.
腎機能障害患者への投与4)  健康成人10例及び腎機能障害患者40例にフルシトシン2gを単回経口投与したときの血清中薬物濃度半減期と血清クレアチニン値の関係は以下の表のとおりであった。
2.
血液透析患者への投与5)  血液透析患者にフルシトシンを単回経口投与したところ、蛋白結合率が5%未満であり、血液透析により速やかに除かれ、毎透析後25〜50mg/kgを1回投与することにより治療上有効な血中濃度が得られた報告がある。
3.
代謝6)  健康成人男子にフルシトシン3.5gを単回経口投与したとき、本薬はほとんど代謝されず98%以上が未変化体として尿中に排泄された。
【臨床成績】Topに戻る
 
1.
臨床効果7)  承認時迄及び効能追加等に実施された一般臨床試験135例における有効率注4)は表1、表2のとおりであった。
2.
その他  本剤は単独投与により耐性化が認められた症例が報告されている。8)
【薬効薬理】Topに戻る
 
1.
抗真菌作用9)  最小発育阻止濃度(MIC、μg/mL)
2.
作用機序10〜12)  真菌細胞膜のシトシン透過酵素を介して真菌細胞内に選択的に取り込まれた後、脱アミノ化されて5-フルオロウラシルとなり、核酸合成系等を阻害し、抗真菌作用を発揮すると考えられる。
【有効成分に関する理化学的知見】Topに戻る
 
一般名  フルシトシン(Flucytosine)
分子式  C4H4FN3O
分子量  129.09
構造式 
化学名  5-Fluorocytosine
性状  白色の結晶性の粉末で、においはない。
水にやや溶けにくく、メタノール、エタノール(95)、無水酢酸又は酢酸(100)に溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
0.1mol/L塩酸試液に溶ける。
本品1.0gを水100mLに溶かした液のpHは5.5〜7.5である。
やや吸湿性である。
融点:約295℃(分解)。
【包装】Topに戻る
 
100錠(PTP包装)
【主要文献及び文献請求先】Topに戻る
主要文献
 
1.
共和薬品工業株式会社 社内資料:生物学的同等性試験
2.
小野博久,他:基礎と臨床 10:2469,1976
3.
池本秀雄,他:真菌と真菌症 17:193,1976
4.
Schonebeck,J.,et al.:Chemotherapy 18:321,1973
5.
Block,E.R.,et al.:Ann.Intern.Med. 80:613,1974
6.
Polak,A.,et al.:Chemotherapy 22:137,1976
7.
共和薬品工業株式会社 社内資料:臨床試験
8.
高木繁治,他:神経内科 13:426,1980
9.
岩田和夫,他:真菌と真菌症 17:156,1976
10.
新井 正,他:真菌と真菌症 16:41,1975
11.
山口英世,他:真菌と真菌症 17:201,1977
12.
Polak,A.,et al.:Chemotherapy 21:113,1975
文献請求先
 
**,*主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。
共和薬品工業株式会社 学術情報課
〒530-0005 大阪市北区中之島3-2-4
0120-041-189
FAX 06-6121-2858
【製造販売業者等の氏名又は名称及び住所】
 
**製造販売元
共和薬品工業株式会社
大阪市北区中之島3-2-4